勉強が楽しい人の特徴は?
ほとんどの学生さんにとって勉強とは楽しいものではなく、面倒くさいもの、辛いものでしょう。
しかし中には勉強を楽しんでいる方がいるのも事実です。勉強が楽しくない方と、楽しい方の違いはどこにあるのでしょうか?
勉強を楽しんでいる方の特徴から、どうすれば勉強が楽しくなるかなどをまとめていきたいと思います。
目次
勉強が楽しくないと感じる理由
多くの方は勉強をすること自体が苦痛で、まったく楽しくないと感じているのではないでしょうか?
勉強を楽しいと感じるようになるためには、まずは「なぜ楽しいと思えないのか?」という部分を知ることが重要です。
場合によってはこの原因に対処することだけでも、勉強を楽しく感じることができるかもしれません。
勉強を義務だと考えている
なぜ勉強をするかと考えると、学生の方は定期テストのため、将来の高校受験、大学受験のために勉強をしているでしょう。
社会人の方の場合も、昇進のため、もしくは業務上必要な資格を取得するケースがほとんどでしょう。
つまり多くのケースで勉強は、自分の意志でやっているのではなく、何かのためにやらざるを得ない状態と考えることができます。
しかも幼い頃から学校の勉強などをしなければいけないという環境があり、勉強を義務化しているのが、勉強を楽しいと感じることができない大きな原因といえるでしょう。
自分から進んで行う勉強であれば、楽しく思えるかどうかは分かりませんが、少なくとも辛いとは感じないはず。
しかし「やらなければいけない」という思いの中で勉強をするため、勉強は楽しくなく、辛いものとなってしまうわけです。
勉強の効果を実感できない
勉強の効果はすぐに目に見えるような成果としては表れません。これも勉強を楽しいと感じない一つの原因でしょう。
勉強の評価は基本的に相対評価です。学生の方が大いに意識している「偏差値」は相対評価のための基準です。
自分が楽しくないと思いながらもなんとか勉強を頑張っても、周囲のほうがより頑張っていれば成績は下がってしまいます。これでは勉強に対するやる気が萎えてしまっても仕方ありません。
また、勉強の効果を実感できないというポイントとして、勉強して身に付けた知識を、日常生活で生かす経験がないというのも大きいのではないでしょうか?
因数分解や徳川歴代将軍の名前、SVOC構文にラ行変格活用などなど。まず日常生活で使用するシーンはありません。
国語の授業で習った漢字などは日常生活で役に立つことがありますが、PCやスマホでのやりとりが当たり前の現代においては、その機会も大幅に減ってきています。
勉強によって知識が身に付き、その知識を披露する場がある、もしくはテストなどで目に見えて結果が出るなど、成長が実感できることがないと、なかなか勉強を楽しいと感じることはできないでしょう。
勉強以外に楽しいと思えることがある
学生の方も自分が楽しいと感じる趣味などがあるかと思います。
スポーツや音楽、ゲーム、写真や絵画、読書などいろいろな趣味があるかと思います。
当たり前ですが、趣味に没頭している時間は苦とは感じません。むしろ楽しい充実した時間といえるでしょう。
たとえ勉強が嫌い、苦手というほどではないという方でも、趣味の時間と比較すると勉強の時間は楽しい時間とはいえません。
趣味の時間を潰してまで行う勉強は、決して楽しい時間ではなく、むしろ苦痛の時間と感じてしまうでしょう。
勉強が楽しい人の特徴
世の中には学校の勉強が好きだ、勉強が楽しいという方も少なからずいらっしゃいます。こういった方は、なぜ勉強を楽しいと感じているのでしょう。
勉強を楽しいと感じている方の特徴を考えると、上記の「勉強を楽しいと感じない理由」と正反対であることが分かります。
勉強で新たな知識を得ることが楽しい
勉強をするということは、自分に身に付いていない、新たな知識を身に付けることです。
勉強を楽しいという方は、この新たな知識を身に付けているということを実感している方となります。
なぜ実感できるかといえば、勉強で得た知識をどこかで使っているからです。
もっとも分かりやすいのが各教科の問題集でしょう。かつて解けなかった問題が、勉強をしたことにより解けるようになる。
この楽しさを知っている方が、勉強を楽しいと感じている方と言えます。
勉強の効果を実感できるのは問題集だけではありません。友人や知人、家族などに、学んだことを伝えることができれば、これも実感できる瞬間と考えることができます。
勉強を楽しいと感じる方は、このようにアウトプットが上手な方と考えてもいいでしょう。
明確な目標のため進んで勉強に取り組んでいる
勉強を楽しいと感じている方の中には、勉強自体が楽しいのではなく、勉強をした結果が楽しみという方がいます。
進学や昇進など、明確な目的を持って、自分の意志で勉強をしている方たちです。
勉強は「やらされている」と感じている間は、楽しいと感じることはあまりありません。
しかし、自ら進んで勉強をする場合、自然と勉強を楽しいと感じるようになります。
例えば趣味が音楽という方で、ギター演奏に興味を持ったとします。自分でギターを弾けるようになるためにする練習は、あまり辛いとは感じないでしょう。
これも「ギターの勉強」をしているわけですが、自分が好きなこと、興味のあること、そして「弾けるようになる」という明確な目標があるため、同じ勉強でも辛いと感じず、むしろ楽しいと感じるわけです。
現状「勉強が嫌い」、「勉強が苦手」と感じている方が、いきなり「勉強に興味がある」、「勉強が好き」となることは、あまり考えにくいこと。
しかし、何か明確な目標、目的を持つことは不可能ではありません。
次の定期テストで学年何番以内に入る、あの大学に合格して大学生活を楽しむなど、明確な目標を持つのがおすすめとなります。
単純に勉強が趣味である
多くの方が自分で趣味といえるものがあると思います。ゲームが好きであったり、音楽を聞くのが好きであったり、アイドルの応援をするのが好きであったり。
これを一般的に「趣味」という言葉で表現しますが、中には少数ではありますが、「勉強が趣味」という方がいるのも事実です。
勉強が趣味という方にとっては、勉強をしている時間は楽しい時間ということになります。
多くの方が音楽を聞いたり、ゲームをしたり、テレビや動画配信サイトを視聴している時と同じ感覚で勉強をしているのですから、当然楽しい時間となります。
勉強を趣味とできるかどうかはなかなか難しいものです。ほとんどの方が「これを趣味にしよう」と決めてから趣味になっているわけではないと思います。
趣味とは単純に自分が好きなことですので、無理やり作れるものではありません。
何かのきっかけで勉強に興味を持つことができれば、その時、勉強が趣味になるかもしれません。
勉強を楽しいと感じることのメリット
勉強を楽しいと感じないという方が、勉強を楽しいと感じるようになるのは簡単ではないでしょう。
しかし、楽しいと思えるようになればメリットは非常に大きなものになります。
勉強を楽しいと感じられないという方は、改めて勉強を楽しいと感じられるようになった場合のメリットを確認しておくといいでしょう。
自発的に勉強をするようになる
勉強を楽しいと思うことができれば、何より自発的に勉強をできるようになります。
誰かにやらされているのではなく、自発的に勉強ができるメリットは大きいでしょう。
大前提として、勉強をすることはプラスになっても、マイナスになることはありません。
学校の定期テストの点数も上がりますし、希望する進学先のランクも上がります。進学先のランクが上がれば、その先の人生において就く仕事の選択肢も増えることになります。
その勉強を楽しみながら、自発的にできるとなれば、現在の自分にとっても、将来の自分にとっても大きなメリットであることは間違いありません。
また、一度「勉強は楽しい」と思えるようになれば、将来的にもいろいろな道が見えてきます。
社会人になると、強制的に勉強することはあまりありません。しかし、自発的に勉強をする機会は意外と多いものです。
業務上必要な資格試験のための勉強や、仕事でも趣味でも活用できる、外国語の習得など、社会人以降に勉強をするチャンスはいくらでもあります。
こうした時にも勉強を楽しいと感じられることは大いに役立つでしょう。
勉強内容が身に付きやすくなる
楽しみながら行う勉強は、知識として身に付きやすいというメリットもあります。
自身の趣味である分野のことを想像してみましょう。
楽しみながら音楽を演奏している方は、演奏に関する勉強を苦もなく知らず知らずのうちに行っています。
そのため気づけば知識や技術が身に付いているはずです。
写真を撮るのが趣味の方も、どうすればもっと自分の思い通りの写真が撮れるのかを調べるでしょう。
その結果、カメラに関する知識が深まっていくはずです。
このように自分の好きな分野の知識は、自然と身につくため、非常に効率的に知識を増やすことができます。
これは勉強も同じこと。勉強を楽しいと感じることができれば、おのずと勉強効率も高まるでしょう。
勉強が身につくので成績があがる
勉強を楽しいと感じると、自発的に勉強をするようになります。そして楽しみながら勉強をしているので、勉強の効率も上がります。
その結果、学校での成績も目に見るように上がっていきます。
学生生活において、学校の成績がすべてではないのはその通りでしょう。友人との思い出作りや部活動なども重要なことです。
とはいえ、学校に通っている以上、成績も重要なことの一つであることも間違いありません。
成績を上げるために、好きでもない勉強を無理やりするのではなく、勉強を楽しみながらできれば、これほど大きなメリットもないでしょう。
勉強を楽しく思うことで非常に理想的な好循環が期待できるということになります。
勉強を楽しいと思うには?
勉強を楽しいと感じることのメリットは上で触れた通りです。
メリットが大きいのであれば、勉強を楽しめるようになるのが一番です。
とはいえ、そもそも嫌いなものを、意識的に好きになるのは難しいこと。
そこで楽しいと思えるきっかけとなるようなポイントをいくつかご紹介しましょう。
小さな目標を立ててゲーム感覚でクリアしていく
勉強が苦痛である、楽しくない理由の一つに「目標との差がわからない」「(勉強しないといけないのはわかっているけど)何をすればよいわからない」ということがあるかと思います。
「志望校合格」や「進学したい」という明確な目標がある傍ら、ゴールが見えづらいことが楽しいと思えない一つ理由でしょう。
ゴールが見えないのであれば、自分でゴールを設定しましょう。ゴールはすごく遠くに設定する必要はありません。
今、目の前にある1問を解けるようになるというのも立派なゴールです。
このように小さなゴールを設定するのが勉強を楽しいと思えるコツ。
小さな目標を毎日クリアしていく、ゲーム感覚で勉強をすることができれば、勉強をすることも楽しいと感じられるでしょう。
目標を設定するコツは「大きいものから小さいものへ」が基本。例えば教科書56ページ分を1ヶ月で勉強するとしましょう。
これが一番大きな目標です。一か月は約4週間ですから、これを4分割し、1週間で14ページ進める目標を持ちます。
これが中規模な目標。そしてこの週間目標を7分割し、1日で2ページ進めるという目標を設定します。これが小さな目標です。
このように大きな目標から、自分のライフスタイルに合わせ、小さな目標を設定しましょう。
また、設定する場合は、できるだけ毎日勉強をするように設定してください。勉強は毎日続けるのが非常に重要。
毎日の習慣となるように勉強時間を確保するように設定してください。
興味のある分野を勉強する
学校の授業でもさまざまな教科があるかと思います。漠然と勉強を始めても、何から手を付ければよいかがわからなくなり、より勉強を遠ざけてしまう結果になりかねません。
そこでまずは興味のある教科や興味のある分野の勉強を集中的にやってみましょう。
きっかけは何も勉強に限ったことではありません。
三国志のゲームをしていて中国の歴史が気になった、好きな歌手の歌詞を読んで、使われている単語が気になった、テレビのドキュメンタリーで見た渡り鳥の生態が気になった、などなんでもかまいません。
何かに興味、疑問を持ったら、その教科のその部分に関して勉強をしてみましょう。
たとえ学校の授業と関係なくてもかまいません。まずは勉強をするということが重要です。
興味のあることを勉強し、その知識が身につく感覚が分かれば、ほかの教科の勉強にも興味がわくかもしれません。
何より勉強をすることに慣れるのがポイントです。
同じ目標を持つ仲間を見つける
何か行動を起こすときは、一人でやるよりも仲間と一緒にやったほうが楽しく、また効率がよくなるものです。
これは勉強でも同じこと。同じように考えている仲間がいるのであれば、一緒に勉強を進めるのが効率的です。
学校の中で見つけるのが難しいという場合、例えば同じ学習塾に通う仲間と一緒に勉強をするのもいいでしょう。
塾や予備校に通っているということは、勉強は好きではないかもしれませんが、勉強をしなければいけないということは分かっている方が多いはずです。
こういった仲間と一緒に勉強をするのがおすすめ。また、そんな仲間がいないという場合は、同じ趣味を持つ仲間と、その趣味に関する勉強を一緒にするのもいいでしょう。
自宅で一人で勉強をしている場合でも、ほかの仲間も今一緒に勉強をしていると思うだけで、勉強に対する不安は和らぐでしょう。
自分へのご褒美や罰を設定する
少々強引な方法としては、勉強をした場合のご褒美や、しなかった時の罰を設定するという方法があります。
ご褒美はなんでもいいですが、おすすめは趣味の時間。
例えば1週間の目標と毎日の目標を設定し、その目標をクリアできれば日曜日は数時間を趣味の時間にできる、クリアできなければ日曜日の趣味の時間は勉強にあてると決めておくのもひとつの方法です。
ほかにも毎週見ているドラマをリアルタイムで観ることや、週末に遊びに行くことなどをご褒美と対象にするのもいいでしょう。
注意したいのは、こういったルールを決めたからといって勉強を好きになることはないということです。
目的は毎日勉強することを習慣づけること。
この方法も勉強を習慣づける方法として有効といえるでしょう。
どうしても勉強が楽しくない時は?
何を試してみても、どうしても勉強を好きになれないという方もいらっしゃるかと思います。
と、いうよりほとんどの人は、そう簡単に勉強を好きにはなれません。
では、こういった場合はどうすればいいでしょう?
「好き」ではなく「嫌いではない」を目指す
物事には段階があります。現状嫌いなものをいきなり好きにはならないものです。
そこで、いきなり勉強を好きになろうとするのではなく、勉強はきらいではないという状態を目指しましょう。
いきなり勉強を好きになる必要はありませんし、好きにならなければ意味がないわけでもありません。
現状、勉強が「大嫌い」な方は、「嫌い」程度になるよう目標としましょう。
「大嫌い」が「嫌い」になれば、「嫌い」が「嫌いではない」にもなるということ。嫌いではなくなれば好きになる可能性も一気に高まります。
千里の道も一歩からという言葉もあるように、いきなり結果を求めるのではなく、少しずついい方向に向くように努力していきましょう。
好きな教科・分野のみを勉強する
多くの方が得意科目、苦手科目があるかと思います。得意科目ばかり勉強してもと、苦手科目に挑戦しようとすると、ますます勉強が嫌いになり、苦痛になる可能性があります。
勉強を楽しいと思えないのであれば、まずは得意な科目、好きな科目を勉強するのがおすすめ。少しずつでもいいので毎日勉強の時間を確保し、勉強するようにしましょう。
ここまで散々触れていますが、勉強は習慣づけることが非常に重要です。
好きな科目だけでも毎日の習慣にできるようにしていきましょう。
問題を理解できるまで無理やり続ける
最後に荒療治をひとつご紹介します。それは「理解できるまで無理やりでも勉強を続ける」というもの。
もちろん多くの方が楽しいとは感じませんし、苦痛の時間となるかと思います。
しかし、その過程が厳しいほど、理解したときの達成感は大きくなります。
この達成感を感じることができれば、勉強をすることが楽しいと感じるようになる可能性は高まります。
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まとめ
勉強が楽しくないというのは珍しいことではありません。むしろほとんどの人が楽しいとは感じていないはずです。
しかし、勉強を楽しいと感じるとメリットも多くなりますので、多くの方に勉強が好きだ、勉強が楽しいと感じていただきたいです。
そのためにはいろいろな方法が考えられますが、何よりポイントとなるのは毎日勉強することを習慣づけること。
最初は楽しいとは感じなくても、まずは短い時間でもかまわないので毎日勉強をすることを意識しましょう。
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