勉強に大切な栄養素は?

高校や大学受験を目指す学生の方はもちろん、仕事をしながら資格試験に挑むために勉強をしている社会人にとっても、何よりも大切なのが健康です。

健康を害した状態では勉強の効率も落ち、勉強の成果が出ないことで余計に心理的なストレスを感じてしまうこともあります。

そんな勉強をする方に特におすすめの栄養素に関してまとめていきたいと思います。

栄養素が大切な理由

人間の体に必要な栄養素は非常に多くの種類があります。代表的な栄養素を上げてもタンパク質、糖質、脂質、ビタミン、鉄分、炭水化物などなど。

それぞれがそれぞれの役割を果たし、またほかの栄養素の働きを助け合いながら人体を構成しています。

こういった栄養素を過不足なく、的確に補充することで人体は健康な状態を保つことができます。

しかし、生活の乱れや食生活の偏りなどで栄養素が偏ると、体調に異変をきたします。まずは勉強にマイナスの影響を与えるであろう、体の不調に関していくつか例を挙げていきましょう。

疲れやすくなる

人間はいろいろな理由で疲労感を感じます。肉体的な疲労はもちろん、精神的な疲労感もあるでしょう。

疲労感がたまると体がだるくなり、何かをするということが非常に面倒に感じてしまいます。また、疲労感がさらに進むと、何かをしたいという気持ちはあっても、体が動かないというケースも考えられます。

疲労感を感じる理由はさまざまです。単純な理由を挙げれば、まずは多くの運動を行った後、肉体は疲労感を感じます。また意識して運動をしなくとも、仕事の関係で一日中立ったままなどの場合も疲労感を感じるでしょう。

疲労感を感じた状態での勉強は、効率が下がるだけではなく、そもそも疲労感を感じた状態では勉強をしようという気力が沸いてこないケースもあり、勉強をしなければいけない方にとってマイナスな状態と言っていいでしょう。

ストレスが溜まりやすい

肉体の状態で対処が難しいのがストレスへの対処でしょう。ストレスとは外的要因で緊張状態になると感じるもの。しかし原因が外的要因となりますので、排除するのが難しい症状ということになります。

外的要因にはいろいろなものがあり、同じ要因でもストレスに感じる方と感じない方がいます。代表的なもので言えば騒音や異臭、周辺の明るさや気温の高低でもストレスを感じるケースはあります。

また、仕事をしている方は常にストレスと戦っている状態と言えるかもしれません。上司、後輩、顧客から感じるプレッシャーはすべてストレスとなって肉体に蓄積します。

ストレスが勉強に与える悪影響は、まず何より勉強をしなければいけないというプレッシャーがストレスとなって蓄積していくことが挙げられるでしょう。日常生活でストレスを感じている上、勉強自体にストレスを感じてしまっては、勉強効率は上がりません。

ストレスを放置すると胃潰瘍など重大な健康被害につながりかねませんので、しっかりと対処しておきたいところです。

勉強に効果的な栄養素

勉強に必要な栄養素を考えると、特に脳の働きに直結する栄養素を思い浮かべがちです。確かに勉強をする以上、脳の働きに効果がある栄養素も重要ですが、勉強に悪影響を及ぼすような体調の悪化を防ぐことも重要です。

ここでは主に勉強に悪影響を与えるような肉体の状況を改善する、もしくは感じにくくする栄養素を中心にご紹介しましょう。

筋肉を動かすエネルギー源は炭水化物

単純に肉体の疲労感を解消するには、炭水化物の摂取がポイントとなります。炭水化物は筋肉を動かすために不可欠な栄養素であり、炭水化物をしっかりと摂取しておくことが、そもそも疲れにくい体づくりに繋がります。

疲労回復で炭水化物を摂る場合、ポイントとなるのは消化の良い炭水化物を摂取することです。

食べ物を消化するにもエネルギーは必要となりますので、せっかくエネルギーを補給するための炭水化物を摂っているのに、その消化で無駄にエネルギーを使わないようにしましょう。

炭水化物の摂取におすすめの食材は米やパン、いも類などが代表的です。特にお勧めなのは同時に糖分も補給できる米でしょう。

理想を言えば同時に豚肉などビタミンB1を含んでいる食材を一緒に摂取しましょう。ビタミンB1は体内に摂り込んだ糖質をエネルギーに変換してくれる栄養素になります。

体力低下を抑えるにはタンパク質が必須

人体を構成する基本となっているのがタンパク質です。タンパク質の低下はそのまま体力低下に繋がり、体力が低下すれば疲れを感じやすい体になってしまいます。

特に疲れやすさを感じている方は、タンパク質不足が原因となっているケースが多いので、意識的にタンパク質を摂取するようにしましょう。

タンパク質を摂取する場合、覚えておきたいのが動物性タンパク質と植物性タンパク質です。可能であればどちらもバランスよく摂取するのが理想ですので、頭の片隅においておきましょう。

動物性タンパク質を多く含んでいる食材は肉類、魚介類、卵類、乳製品など。植物性タンパク質は大豆を使用した食材に多く含まれています。

おなかがすいていない場合はヨーグルトや牛乳などから摂取する方法もあります。

上で紹介したタンパク質と一緒に摂取するのであれば、米と豚肉で多くの栄養素をカバーできるということになります。

脳疲労回復に効果的な脂質

ここまで肉体疲労に関して対処する栄養素を紹介してきましたが、疲労を感じるのは肉体だけではありません。

仕事や学校の勉強などで頭を使った日は、脳が疲れていると感じる日もあるのではないでしょうか?こうした脳性疲労に効果のある栄養素が脂質になります。

水分を除いて考えた場合、脳の60%は脂質で構成されています。脂質を摂ることで脳の状態を安定させ、脳性疲労を回復させることが可能です。

特に脳の働きは体内でももっともエネルギー消費が激しいと言われていますので、しっかりと脂質を補充することが重要です。

ただし、脂質に関しては高カロリーの食材が多いため、摂りすぎに注意。ほかの栄養素とのバランスも考えて摂取するようにしましょう。脂質の多い食材は、油類、肉類、魚脂類などです。

ストレスで減少したビタミンCを補給

ストレス対策でもっとも重要になるのがビタミンCの補充です。ストレスを感じると体内のビタミンCが破壊されます。

この破壊されたビタミンCを補充するのがストレス対策でもっとも重要なポイントとなります。同じビタミンという点ではビタミンB、特にB1の摂取も心がけましょう。

ビタミンCが豊富に含まれている食材はキウイやレモンといった果物や、野菜ではパプリカが代表的です。ビタミンB1は豚肉や玄米から摂取するといいでしょう。

鉄分の摂取は心理的ストレスに効果的

体内の鉄分量が低下すると疲労感を感じたり、注意力が散漫となり、イライラしやすくなってしまいます。

疲労感を感じる原因は血中酸素不足。血液中の酸素量が低下すると体への酸素供給量が減り、疲労感やだるさを感じる原因となります。

鉄分を多く含む食材で代表的なものはレバーですが、摂取しやすさを考えると卵や小松菜、ほうれん草などから摂取するのもおすすめです。

よく噛んでゆっくり食べること

肉体の疲労感や脳の疲労感、さらにストレス対策の栄養素を紹介してきましたが、もっとも重要なことは焦らずゆっくりと食事を摂るということです。

食事の時間はしっかりと確保し、栄養バランスの取れた料理をよく噛んで消化することで、体の疲労も楽になり、ストレスの解消にも繋がります。

勉強時間を確保するため、食事の時間をないがしろにしてしまうとかえって逆効果になるケースも十分に考えられます。しっかり集中して勉強できるように、十分な食事時間を確保しましょう。

まとめ

勉強をするということを考えれば重要になる栄養素はほかにもあります。エネルギー消費の激しい脳は、ブドウ糖をエネルギーにしていますので、糖質の補給なども重要なポイントとなるでしょう。

ただし、糖類を分解しエネルギーに換えるためにビタミンB1が必要であるように、人体では多くの栄養素がそれぞれの働きをフォローしながら肉体の活動を支えています。

いろいろな栄養素をバランスよく摂取するのが理想です。

資格取得や大学受験など、大きな目標のある方は、疲労回復やストレス解消を意識しながら、必要な栄養素を食事からきっちり摂り、短時間で効率的に勉強するように心がけましょう。

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