東大附属校の存在について

はじめに

東京大学に進学する学生は開成・筑波大学付属駒場・灘・桜蔭をはじめとする進学校が多くを占めています。一方で、私立大学で附属高校を有するところではそこから内部進学する学生も多数います。さて、東京大学にはそういった附属高校は存在しないのでしょうか。

 

東京大学教育学部附属中等教育学校とは

実は存在するのです。正式名称は「東京大学教育学部附属中等教育学校(Secondary School attached to the Faculty of Education, the University of Tokyo)」であり、東京都中野区に校舎があります。1948年度に旧制東京高等学校を前身に「東京大学附属中学校」として発足し、1951年度に前年度発足の東京大学教育学部に移管されて「東京大学教育学部付属中学校・高等学校」となり、2000年度に現在のような中等教育学校に移行しました。

学校としては「ことばの力」「論理の力」「身体・表現の力」「関係の力」「情報の力」の5つの力を大切にし、「未来にひらく自己の確立」を目指しており、学生歌は「若い力」とのこと。学習活動として特徴的なのは、5年(高2)・6年(高3)に6年間の総合学習の集大成としての卒業研究が設けられていることでしょう。

学校生活に関しては一般的な公立中学校・公立高校と同様である印象を受け、1学年120名、計720名となっており、10の運動部と12の文化部(2018年度)が設けられているようです。2019年度の進路状況としては、東京大学に現役1名、東京工業大学に現役1名、慶應義塾大学に現役3名、早稲田大学に現役3名をはじめとして、学年の1割~2割程度が国公立大学に進学する学校のようです。なお、東京大学への優先的入学制度はありません。

 

ふたごと東大と附属校

ここまでみると一般的な公立校と変わらない気がしますが、この学校には大きな特徴があります。それは、ふたごの多さです。定員の1~2割がふたごです。なんと、一般入試において双生児の募集枠があるのです。これは驚きですがなぜふたご枠として募集しているのでしょうか。実は、東京大学教育学部が行っている双生児研究の一環であるとのこと。例えば、「双生児の学業成績と正確との関係について(1996,東大附属論集)」のように、この学校に入学したふたごは「被験者(とまでは言いすぎでしょうが)」として身体能力や学習能力などの研究に寄与しています。ふたごの親にとっては、国立の中等教育学校ゆえに6年間の学費は私立中高一貫校よりも格段に安く、かつ高校卒業までの進路が保証され、さらにふたごが入りやすい入試制度ということで大変魅力的に見えるはずです。

また、東京大学の附属校ということもあり、総長・副学長の特別授業や東大教授による専門分野の講義を受けられ、総合的学習や部活動において大学の所有林や施設を利用することができます。ちなみに、年2回受け入れる教育実習生は東大生であるようです。

 

おわりに

東京大学の附属校として恐らく「東大には優先的に入れるの?」とか「東大に附属校なんてあったんだ!」とか嫌になるほど言われているかもしれませんが、それほど世間的には謎に満ちた学校であるのかもしれません。基本的に上述の情報は学校の公式サイトから引用しています。校則や学校行事など更に詳しいことを知りたい方はそちらをご覧になってはいかがでしょうか。

本校舎(東京大学教育学部附属中等教育学校公式サイトより引用)