医学部の再受験について

医学部に入る方法として、現役生・浪人生として受験する以外に、「再受験」という方法があります。毎年、一定数が医学部を再受験しています。とはいえ、再受験をしたことがない方にはなじみのない言葉かもしれません。

このページでは、再受験とはどのような試験なのか? 再受験を受ける年齢層は? 再受験の大学選びはどうすればいい? 合格するための秘訣は? など、再受験を受ける際に気を付けておきたいことについてまとめています。

医学部の再試験とは

医学部の再試験とは、その名の通り、再チャレンジとして医学部を受けることを言います。高校3年生として現役で受験、あるいは高校を卒業してから浪人として受験するのが通常ですが、再受験で医学部を受ける方もいます。

医学部の再受験には一般試験と編入試験があります。一般試験であれば、どの大学も受け付けていますし、編入試験についても実施する大学は多くあります。いずれを選ぶかはその人次第ということになりますが、再受験をする際には、どちらの方法で受けるべきなのかをよく考えないといけません。

再試験を受ける年齢層

再受験を受ける年齢層は、20代が多いです。しかし、30代、40代で医学部を再受験する方もいますし、中には50代というケースもあります。さまざまな年齢の方が、医学部の再受験にチャレンジしています。

ですから、医者になるという夢をあきらめきれないと悩んでいるのならば、再受験にぜひチャレンジしてみてください。いつから始めても遅いということはありません。むしろ、年齢を経たからこそ、難解な医学の知識も理解しやすくなると言えるのではないでしょうか。20代の若者については、これからの人生を切り開いていくために、ぜひ挑んでいただきたいです。

どんな人が再試験を受ける?

医学の再試験を受ける人には2種類あります。1つ目は大学生です。ほかの学部に受かって、その大学で別のことを勉強してきたのだけれど、医者になるという夢を捨てきれずに、もう一度医学部を受験することを決意した人です。あるいは、大学生活を送るうちに自分の本当にやりたいことが見えてきて、医学部を再受験するということもあるでしょう。

もう1つは、社会人です。すでに大学を卒業して、どこかの会社に就職して働いているのだけれど、医者になるという夢を捨てられない。そこで、もう一度医学部を受けてみよう、という場合です。上の年齢層の方もいれば、ミドルクラスもいます。

再受験の方法

再受験の方法には、一般試験と編入試験の2つがあります。医学部の再受験をする場合は、これら2つのうちどちらかの方法で受けることになります。編入試験については、資格が細かく決められているので、受けたい大学の医学部の編入試験の要件を自分が満たすのかどうか、事前に調べておく必要があります。

一般試験

一般試験は、現役生や浪人生が受けるのと同じ方法です。資格は高校卒業資格のみ。医学部を受けたいと考える高卒資格を持つ者なら、誰でも受験することができます。

つまり、その年に実施される受験に一緒に参加するというだけなので、外から見ただけでは、その他大勢の現役生・浪人生と何ら変わるところがありません。しかしその心の中の情熱は、現役生・浪人生よりも強いといえるかもしれません。

編入試験

編入試験を選択すると、2年次あるいは3年次から入学することができます。たとえ4年生であっても、受かれば1年生の最初からやり直しとなる一般試験とは異なります。

編入試験で入ると、卒業までの期間を短くできます。教養課程を免除されることが多いので、既にほかの大学で学んでいる学生にとっては、効率的な方法と言えるでしょう。社会人が編入試験で入学する場合も、在学時間を短くできるという意味でメリットは大いにあります。

ただし、簡単に受けられる試験ではありません。編入試験は募集人数が少ないですし、条件が細かく決められています。条件を満たさないと、選抜試験を受けることさえできません。条件は、特定単位の取得や、TOEICスコアが求められることもあります。

編入試験 秋田大学の場合

編入試験の具体例を1つ見ておきましょう。秋田大学の場合、令和2年度の募集人数は5名、入学後は2年次に編入できます。秋田大学は、条件を特に厳しく定めているわけではありません。ただし、修学年限4年以上の大学を卒業するか、卒業見込みであることなど、必要な学歴は満たさなければなりません。第1次選抜と最終選抜で編入試験合格者を決めます。

一次選抜
志願票、推薦書、成績証明書、入学後の抱負を書かせたものを総合的に判断し、20名程度が合格。

最終選抜
筆記試験(小論文と生命科学)、面接により最終合格者を決定。

このように、編入試験は一般試験とは明らかに試験内容が異なることがわかります。

どちらで受けるのがいいのか?

2年次または3年次から始められる編入試験は魅力的です。しかし、そのためには必要な条件を満たしていなければいけないので、誰でも受けられるというわけではありません。

また、編入試験はこのように便利な制度のため、希望者が多く、一般試験よりも倍率が高い傾向にあります。編入試験の定員が少ないため、よけいに倍率が高くなってしまうのです。数人しかいない定員に100人超の希望者がいる、という事態も起きています。倍率が高いうえに、編入試験を希望する受験生は薬学部や歯学部の学生、旧帝大レベルの学生が多いため、そうした人々と肩を並べて戦わないといけないところも難しいところです。

こうした状況から、再受験生をする多くの受験者は一般受験を選択する傾向にあります。

再受験すると決めたら

再受験すると決めたら、自分の行きたい大学について調べることから始めましょう。特に編入試験は、大学によって条件が異なりますから、自分の持っている単位や資格をどう有効に使えるのかを考えておくべきです。

一般受験を再受験する際、心配なことがあります。少し前に、医学部を受験した浪人生が合格しにくくなるよう大学側によって操作されていたとして、問題になりました。再受験の受験者も、この浪人生と同じカテゴリに入ります。現在では改善されて、平等な受験が実施されることを願いますが、いまだその風習が残っている可能性がありますので、現役生を押しのけて上に行くくらいの気概を持って臨みましょう。

再試験の大学選び

再受験生の編入試験は複数受けることができますから、試験日を調整してなるべく多く受けたいです。

ただし、一般試験にするのか、編入試験にするのか、どちらか1つを選んで受けるべきです。なぜなら、一般試験と編入試験の試験内容はかなり違いがあるからです。いずれも難易度が高い試験ですから、両方を追い求めてしまうと、対策をとりきれずに共倒れになってしまう恐れがあります。

まとめ

医学部受験はもともと狭き門ですが、一般受験にするのか、編入試験にするのか、迷うところですが、自分の学力と、持っている単位や資格を考えあわせて、一番可能性のある方法を選ぶようにしましょう。

編入試験は国公立大学で充実しており、国公立大学への再受験を考えている方には追い風となります。私立大学は授業料が高いというイメージがありますが、中には2000万円程度で学べる医学部もあるので、費用面での負担は抑えようと思えば抑えられます。再受験を勝ち抜いて、思い描いていた医学への道を、ぜひ実現していただきたいです!